2011年5月23日月曜日

企業側からのWLB支援

久々の「ワーク・ライフ・バランス」ネタです。

企業が出来る事は、従業員のWLB実現の支援だと以前書きました。超簡単に言うと、その取組によって従業員のモチベーションが上がり、仕事にもプラスになって、会社の業績が上がるだろう、という施策です。会社は慈善事業ではないので、人材戦略の一環として、その効果が上がらなければ意味が無いのです。


男性社員も育児休業が取れる制度を作る、年次有給休暇を取りやすくする、勤務時間の見直しなど、育児支援に関する事は非常にわかりやすいので、WLB支援というとほとんどがこのパターンになります。


しかし、これでは独身者や子供のいない家庭との公平さが保てず、また総務担当者や社長が独断で決めたこのような制度は、就業規則に定めたから見ておいて・・・では従業員の心になかなか届きません。実効性の無いものは良い事でも続かないので、やっぱりWLBなんて意味が無い、もう辞めたとなってしまいます。

仕事上、総務担当者や社長から相談を受ける事も多いんですが、うまく行っていない制度はほとんどの場合、従業員のニーズを把握していない事から起こるミスマッチが大きな要因のようです。従業員アンケートや面談をして、双方で話し合ってから会社なりの制度を作っていく。社員満足度を上げるのがWLBの目的の一つなので、考えてみれば当たり前の事です。

では、会社側と従業員だけが価値観を共有させていれば良いのかというと、まだ十分ではありません。同じ職場で働くそれぞれが、何を大事にしていてどういう考え方を持っているか、また家庭の事情や夢などを出来るだけ共有している事が、何かあった時に助け合える、そういう温かい職場作りに本当に役立ちます。

「こんなにしてやってるのに不満があるのか・・・」
「そんな事は望んでないよ・・・」

会社でも家庭でも同じようですね。


次回は「人生におけるWLBの考え方」です。